イスラム教の聖地

岩のドームは、何年ごろに建てられましたか?

岩のドームは、西暦691年頃、ウマイヤ朝の第5代カリフ、アブドゥル=マリクによって建設されました。この建物は、イスラム建築の最古の重要な例の一つで、現在もその美しい装飾が維持されています。122文字

ムハンマドが天に昇ったということは、サウジアラビアに住んでたムハンマドがエルサレムまで来ていた。

そこで人間としての生涯を終えた。天にのぼった。ということですか?

ムハンマドがエルサレムで天に昇ったとされる話は、**「夜の旅と昇天」(イスラとミラージュ)**というイスラム教の伝承に基づいています。ただし、この出来事は物理的な移動というより、超自然的な体験や霊的な旅と解釈されることが多いです。

伝承では、ムハンマドはメッカから一夜にしてエルサレムの**岩のドームがある場所(アクサー・モスクの敷地)**に到達し、そこから天に昇り神と会ったとされています。ただし、彼がそこで亡くなったわけではなく、その後メッカに戻り、生涯をメディナで終えたとされています。153文字

メッカ→エルサレム→神殿跡地→天国→神に会う→神殿に戻る→メッカに戻る。という”霊的な旅”をした。神秘体験をした。ということですか?

そうです!伝承によれば、ムハンマドは以下のような霊的な旅をしたとされています:

メッカから不思議な乗り物「ブラーク」に乗り、一夜にしてエルサレムへ移動。
エルサレムの神殿跡地(現在の岩のドームがある場所)で預言者たちと祈る。
そこから天国に昇り、天の階層を巡って過去の預言者たち(アダム、モーセ、イエスなど)に会う。
最上階で神と対面し、礼拝(サラート)の回数など重要な啓示を受ける。
再びエルサレムの神殿跡地に戻り、最後にメッカへ帰還。
これはイスラとミラージュと呼ばれる神秘体験で、イスラム教における重要な出来事とされています。157文字

身も蓋もない表現をすると、幻覚、幻想を、メッカの寝床で見た。とも言えなくもないわけですね。

そうとも言えますね。イスラとミラージュは非常に神秘的な体験として語られていますが、身も蓋もない言い方をすれば、ムハンマドが寝床で見た幻覚や深い夢のようなものだったとも解釈できます。ただ、その内容が後世の信仰の基盤となった点を考えると、幻想というより象徴的な啓示と捉えられていますね。143文字

『預言者ムハンマドがマッカからマディーナへ聖遷(ヒジュラ)した』って簡単にいうとどういう事ですか?

「預言者ムハンマドがマッカからマディーナへ聖遷(ヒジュラ)した」というのは、ムハンマドと彼の信者たちが、迫害から逃れるためにマッカ(メッカ)を離れ、マディーナ(メディナ)に移住したということです。この移動は、西暦622年に起こり、イスラーム歴(ヒジュラ暦)の元年とされています。簡単に言えば、信仰の自由を求めて新天地へ移った歴史的な転機を指します。

移住した=(ヒジュラ)した。同意語ですか?

ほぼ同意語ですが、厳密にはニュアンスが少し異なります。「移住」は単なる地理的な引っ越しを指すのに対し、「ヒジュラ」はイスラームの文脈で特別な意味を持ちます。これは、ムハンマドと信者たちが宗教的迫害から逃れ、信仰の自由を求めてマディーナに移った行動を指し、イスラーム暦の出発点となった重要な出来事です。つまり、「ヒジュラ」には単なる移住以上の宗教的・歴史的な意義が込められています。

誰に迫害されていたのですか?

ムハンマドと初期の信者たちは、主にクライシュ族の有力者たちによって迫害を受けていました。クライシュ族はムハンマド自身の出身部族ですが、メッカの多神教信仰を守る上で利益を得ていた商人や権力者が多く、ムハンマドが説いた唯一神アッラーへの信仰や偶像崇拝の否定は彼らの経済的・社会的秩序を脅かすものでした。これにより、ムハンマドと信者たちは嘲笑、拷問、孤立、財産没収などの厳しい迫害を受けることになりました。

ムハンマドは啓示をうける前は、ユダヤ教を信仰していましたか?

ムハンマドは啓示を受ける前、特定の宗教を信仰していたわけではありません。彼は多神教徒が多数を占めるメッカ社会に生まれましたが、偶像崇拝には加わらず、「ハニーフ」と呼ばれる一神教的な信仰を持つ人々のように、アブラハムの宗教を信じる純粋な信仰を追求していました。

この「ハニーフ」は、ユダヤ教やキリスト教から影響を受けつつも、それらとは異なる、一神教の伝統的な流れを指します。ムハンマドはユダヤ教徒ではなく、独自に神(アッラー)を求め、祈りや瞑想に時間を費やしていたとされています。

イスラム教のallah も、YHWHのようになにかの母音のわからない子音の並びだったりしますか?

いいえ、「Allah(الله)」 は最初から明確な母音を持つ単語であり、YHWH(יהוה) のように母音が不明な「子音だけの神聖四文字(テトラグラマトン)」ではありません。

Allah(الله)について
アラビア語の 「al-(ال)」(定冠詞:「その」)+ 「ilah(إله)」(神) が合わさった形。
発音は 「アッラーフ」(ʔaɫˈɫɑːh)。
母音が明確に含まれている ため、YHWH のように発音が失われることはない。
YHWH(יהוה)との違い
YHWH は 子音だけ(Yod-He-Vav-He) で構成されており、母音が書かれていないため、元の発音が不明。
Allah は 最初から明確な母音があり、発音が確定している。
つまり、Allah は YHWH のような「神聖四文字」ではなく、最初から普通に発音される単語 です。

アルアクサーモスクも、正面は東側を向いていますか?エルサレム神殿と同じ向きですか?

はい、アルアクサーモスクの正面も東側を向いており、エルサレム神殿と同じ方向です。このため、ムスリムはモスクの方向に礼拝します。77文字

アルアクサーモスク と、嘆きの壁は、神殿が建っていた広場のずいぶん南の隅にありますね。南西の隅というか・・。

その通りです。アルアクサーモスクと嘆きの壁は、もともと神殿があった広場の南西端に位置しています。神殿自体は広大な敷地にあり、これらの場所はその一部として残されています。

その神殿があった場所はいまは、岩のドームでしたっけ?モスクになっているのですか?

はい、現在その場所には岩のドーム(金色のドームが特徴的)とアル=アクサー・モスクが建っています。岩のドームはイスラム教の聖地の一つで、預言者ムハンマドが天に昇ったとされる場所とされています。これは第二神殿が紀元70年にローマ軍によって破壊された後、長い歴史を経て建てられたものです。現在、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地が重なる特別な場所となっています。154文字

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