新約聖書,完成された順

新約聖書の中の書で、執筆、編纂、完成された順にならべるとどんな感じになりますか?

新約聖書は全27巻で構成されています。

新約聖書の各書の執筆順には学者間で異なる見解がありますが、一般的な見解に基づく順番はこれです。

これらは執筆、編纂、完成のタイミングを考慮したものです。

まずパウロ書簡が最初に成立しました。

パウロ書簡が早い時期に集中し、その後に福音書や他の使徒による書簡が続いています。

テサロニケ人への第一の手紙(西暦50~51年)
パウロの最初の書簡で、イエスの再臨に関する期待を記しています。

テサロニケ人への第二の手紙(西暦51~52年)
第一の手紙の続きで、再臨についてのさらなる説明が書かれています。

ガラテヤ人への手紙(西暦54~55年)
律法と信仰による義認について議論するパウロの書簡。

コリント人への第一の手紙(西暦55年頃)
コリント教会の問題への対応を記した手紙。

コリント人への第二の手紙(西暦56年頃)
第一の手紙に続き、教会内の課題や使徒としてのパウロの立場について語る。

ローマ人への手紙(西暦57年頃)
パウロの神学的教えを体系的にまとめた重要な書簡。

フィリピ人への手紙(西暦60~62年頃)
パウロが獄中で書いた喜びと励ましの手紙。

コロサイ人への手紙(西暦60~62年頃)
異端的な教えへの警告とキリストの至高性を述べた書簡。

ピレモンへの手紙(西暦60~62年頃)
奴隷オネシモに関する短い個人的な手紙。

エフェソ人への手紙(西暦60~62年頃)
パウロが獄中で書いたとされる手紙で、教会の一致とキリストの体としての教会について述べています。

その後に福音書が続いたという順序です。

マルコによる福音書(西暦65~70年頃)
最初に書かれた福音書で、イエスの生涯を簡潔に記述しています。

マタイによる福音書(西暦70~80年頃)
ユダヤ人向けに書かれたと考えられ、旧約聖書との関連を強調しています。

ルカによる福音書(西暦70~85年頃)
異邦人向けに書かれ、歴史的な視点と詳細な記述が特徴です。

使徒行伝(西暦80~85年頃)
ルカが福音書の続編として書き、初代教会の活動と使徒パウロの伝道を記録しています。

再度また書簡シリーズ

ヘブライ人への手紙(西暦80~90年頃)
ユダヤ人信者向けに、キリストが律法と祭司制度を超える存在であることを説明しています。

他の使徒による書簡

ヤコブの手紙(西暦80~90年頃)
行いの重要性を強調し、信仰と実践のバランスを説いた実践的な手紙。

ペトロの第一の手紙(西暦80~90年頃)
迫害に直面するクリスチャンを励ますために書かれた書簡。

ペトロの第二の手紙(西暦85~95年頃)
偽教師への警告と、再臨を待つクリスチャンへの励ましを記しています。

ヨハネによる福音書(西暦90~100年頃)
キリストの神性を強調し、哲学的で深い神学が特徴です。

ヨハネの第一の手紙(西暦90~100年頃)
愛と神との交わりについて書かれた短い手紙で、教会の内部問題にも触れています。

ヨハネの第二の手紙(西暦90~100年頃)
異端に注意するよう勧めた短い手紙です。

ヨハネの第三の手紙(西暦90~100年頃)
信者間の愛と協力について述べた、個人的な手紙。

ユダの手紙(西暦90~100年頃)
偽教師や不信仰について警告し、信仰を守るよう呼びかけた短い書簡。

ヨハネの黙示録(西暦95~96年頃)
ヨハネがパトモス島で書いたとされる終末予言の書で、新約聖書の中でも特に象徴的で難解な書物。

ティモテへの第一の手紙(西暦64~67年頃)
パウロが弟子ティモテへの指導や教会の運営について記した個人的な手紙。

ティトスへの手紙(西暦64~67年頃)
パウロが弟子ティトスに宛てた教会指導に関する手紙。

ティモテへの第二の手紙(西暦67~68年頃)
パウロが殉教直前に書いたとされる手紙で、信仰を守る重要性を強調しています。

これで新約聖書27巻すべてが揃いました!

初期の手紙から後期の書簡や黙示録に至るまで、新約聖書は約50~100年の間に書かれたとされています。

パウロの手紙が最初期に多く執筆され、その後に福音書や歴史書、黙示録が加わって完成しました。

この順序は一般的な学説に基づいていますが、学者間での見解には差がある点に留意してください。

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