猫が尿路結石になりました。フードだけで治った経緯をお話ししようと思います。
尿路結石発覚
猫を抱っこしたら血がべったりと手につき、下をよく見ると血が点々と・・・
様子を伺っていると、トイレに何度も行き、少量のおしっこは真っ赤。
実はこの子は私の飼い猫では無く、私が抱っこしたのはそれが初めてだったので、慌てて病院に連れていき発覚したのです。。。飼い主は生理だと思っていたそうです。
ちなみに、猫ちゃんは生理で出血する事はありません。
X線検査で石が数個見えました。石のせいで膀胱が傷ついて膀胱炎も併発していました。
無知であまりに無頓着な飼い主さんの元に返すのは、とても可愛そうで、私が引き取り、看病をする事にしました。
尿路結石の原因
先生のお話では、食事が原因になっている事が多いそうで、正常な尿ph(ペーハー)は弱酸性のph6~6.5ですが、この数値にphを維持できるキャットフードは、スーパーマーケットに置いてある中にはなかなか無い、という事でした。
おっしゃる通り、スーパーマーケットに食品の買い物ついでに購入していた、元飼い主さん。
他にも原因は色々ありますが、今回はフード、そして飲み水にも原因があるようでした。
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尿路結石の種類
尿石には2種類があり、治療方法は種類によって変わります。
1.ストルバイト
・尿石の成分 ストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)
最も多くみられる尿石です。尿中のマグネシウムやアンモニウム・リン酸塩の濃度上昇、マグネシウムの過剰摂取、水分摂取量の減少などでできます。
アルカリ性に傾いた尿で出来る。
2.シュウ酸カルシウム
・尿石の成分 シュウ酸カルシウム
どのphの尿でも(アルカリ性~酸性)できやすい
尿路結石の治療
1.ストルバイトの場合
尿中のアンモニウム、マグネシウム、リン酸の濃度を下げ、尿を酸性にする食事療法で溶かす事が出来ます。
尿石の溶解には1~4ヶ月、尿石が原因で膀胱炎も併発していたので抗生剤の投与もありました。
2.シュウ酸カルシウムの場合
食事療法で尿石の溶解が進まない時はシュウ酸カルシウムという事になり、シュウ酸カルシウムは溶解しませんので、外科手術で取り除く事になります。
・・・と言われたときは走馬燈のように、色々な事が頭の中をよぎったのでした。。。
尿路結石の治療結果
今回は食事療法を約1カ月半続けた結果尿石はなくなり、膀胱炎の症状も治まりました!
ストルバイトで良かったね、シュウ酸カルシウムなら、40万コースでしたね~と笑顔で言われました^^;
まとめ
今回非常にお勉強になったのですが、下部尿路疾患は猫ちゃんがとってもかかりやすい病気。
病気になっても、猫は痛みを訴えません。
敵に狙われる、という習性でじっと我慢するのです。
気が付いた時には重症化しているので、予防が大切です。
正しい知識と愛情で接していくことも大事です。
病院代も数万円~数十万円。予防の方がはるかに安いでしょう。。。